変数

前回は単純に文字を表示するだけでしたが、今回は変数を利用してみます。 まず、変数とは何か?ということになりますが、わかりやすく例えると箱になります。 箱には、物を入れることができますよね。 変数も同様に、数値や文字列を格納することができます。

例えば、箱の中に石鹸が入っているとして、「石鹸を出して!」と言うには、 箱の中に石鹸が入っていることを知っている必要があります。 箱の中身がわからないけど取り出して欲しい場合は、「その箱の中のものを出して!」と言えますね。 これを変数に置き換えると、$abcという変数に「123」という数値が入っているとして、 $abcを「print」で書き出すと、変数$abcに格納されている「123」という値が表示されます。

次のコードをテキストエディターで書いて、ブラウザで表示してみてください。

    
 <?php

 $abc = 123;	//変数abcに123という数字を代入。

 print $abc;	//変数abcの内容を書き出す。

 ?>
    
    

このコードをファイルに保存し、ブラウザで表示すると、「123」と表示されるはずです。 まず変数は、「$(任意の名前)」というように名前を付けることができます。必ず頭に「$」を付けてください。 また、変数に名前を付けるときは以下の点に注意してください。

  1. 大文字と小文字は区別されます。(「$abc」と「$ABC」は違う変数になります。)
  2. 名前の先頭には数字を付けることはできません。(「$123」はダメです。1文字目は必ず英字か「_(アンダーバー)」で。)
  3. 変数に全角文字は使えません。(一部使える場合もあるらしいですが、基本は使えないと思っておきましょう。)

次に、変数に値(数値や文字列)を入れるには、「=」を使います。 「変数名 = 値;」とする事で、変数に値が入るのですが、数値と文字列の扱いは前回説明した通りで、文字列は「"(ダブルクォーテーション)」で括ります。 数値はそのままで大丈夫です。 変数は名前の通り、処理に応じて中身を変えることができます。 例えば、「$abc = 123;」とした次の行で「$abc = 456;」とすると、「$abc」の中身は「456」で上書きされます。

変数の中身を書き出す際には、「print $変数名;」で書き出すことができます。

また変数には本来、入れる値によって「型」という概念があります。「123」という数値のものは「整数型」、「test」という文字列が入っているものは文字列型といった具合です。 C言語などでは、変数の宣言と言って、「$abcという変数を使います。変数の型は整数型です。」とあらかじめ、その変数に入れる値の種類を決めて、宣言しておかなければなりません。 PHPにおいては、特に型の宣言をする必要は無く、入れた値によって自動的にPHPが型の種類を判断してくれます。 PHPで用いられる変数の型の種類を簡単に表にまとめましたので、頭の片隅に置いておいてください。 普段は特に利用しないと思いますが、思わぬときに役立つかもしれません。

PHPの変数の型
意味・内容
論理値
(boolean)
TRUEかFALSEの真偽値
整数
(integer)
正負の整数
浮動小数点数
(double,float,real)
浮動小数点数
文字列
(string)
一連の文字列
配列
(array)
1つの変数に複数の値を格納できる
オブジェクト
(object)
オブジェクトを初期化するときに使用する
リソース
(resource)
外部リソースへのリファレンスを保持する
ヌル
(NULL)
値が何も無い、未定義

ちなみに筆者は、サンプルコードに「$abc」や「$test」などといい加減な名前を付けていますが、変数の名前はできるだけ、 それが何の変数なのか?、どんな型の値が入っているのか?が連想できるものにしたほうが良いでしょう。 変数に関する簡単な説明は以上になりますが、本当はもっと奥深いものですので詳しく知りたい方は、書籍などで勉強してみましょう。

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